指しゃぶり

三木町ぼうけんパークの紅葉

こんにちは!

高知県大豊生まれ 

はちきん歯科医師 「山下雅(みやび)」です。

香川県高松市「木太デンタルクリニック」で勤務しています。

今年もあと少しとなりましたね。2024年はみなさんにとってどんな1年でしたか?

私は、去年や一昨年が1年で7本ブログを書いていたのですが、今年は9本書くことができました!!ちょっとですが、自分の成長を感じることができました。笑

来年は、めざせ10本!!です。

今回は、よくご相談いただく「指しゃぶり」について書きます。

指しゃぶり

指しゃぶりは、赤ちゃんから幼児期の子どもによく見られる行為で、成長過程における自然な行為です。安心感を得る行為の1つであり、また、口でなにかをなめることにより、物の形や味、性質を学習しています。

指は、親指や人差し指が多いですが、赤ちゃんは指を4本とか、握りこぶしを口の中に入れたりしますよね。

心配される親御さんも多いのですが、1〜2歳であれば問題ありません。

しかし、長期的に指しゃぶりを続けていると、歯並びや噛み合わせに影響を及ぼす可能性があります。

多いのは、前歯が出てしまう「出っ歯」=「上顎前突(じょうがくぜんとつ)」

上下の前歯が噛み合わなくなる「開咬(かいこう)」

指を吸う力によって歯列が狭くなってしまった「狭窄歯列(きょうさくしれつ)」です。

歯科医院では、このような歯並びの異変とともに、指に吸いダコがあるかどうかも観察しています。

指にタコができているケースは、かなり頻繁に指しゃぶりをしている目安となります。

いつまでにやめさせるべき?

1歳、2歳の場合は、生理的現象なので止める必要はありません。

3歳になって、かなりの頻度で指しゃぶりをして、かつ指タコができてしまっている場合には、決して急がず、少しずつ声かけをしていくようにします。

目安は4歳。4歳までにやめさせると、その後の歯並びの影響なども起きにくいと言われています。

6歳を超えてくると、前歯は永久歯への生え替わりが始まりますし、歯並びへの影響が残ってしまうと言われています。なかなか治らない場合には、歯科医院で相談してみることをおすすめします。

指しゃぶりをやめさせる方法

まずは、子どもがなにかしらの不安やストレスをかかえ、精神的な安心感を得るために指しゃぶりをしているケースもあるとされていますので、原因が1つとは限りませんが、思い当たることがあれば意識的に不安要素を和らげてあげましょう。

そして。特に原因となりそうなストレスや不安が思い当たらない場合、3歳の子どもを対象として書くと、一般的に指しゃぶりをするのは、①テレビを見ている時など手が暇な状態なとき②眠くなるとき、という2パターンが多いと思います。

5歳の息子も、ボーッとテレビを見ている時に、指しゃぶりではないのですが、手の爪を噛んでいることがあります。

まずは、①手が暇な時になんとなく指しゃぶりをしているパターンであれば、ママも家事などで忙しいとは思いますが、指遊び手遊びをしたり、子どもの手を握ってあげたりするといいでしょう。

②眠くなる時に指しゃぶりをしているパターンであれば、手をつないだり、絵本を読んだり、しりとり、歌を歌うなどもいいですね。

また、なぜ指しゃぶりをやめなければいけないかを子どもにきちんと説明することも大切です。

「歯がまっすぐに生えてこなくてご飯が食べにくくなる」「お手てが痛いって言ってるよ」などと説明し、成功したらシールを貼ったりスタンプを押したりと、ポジティブな姿勢で取り組みましょう。

叱ったり、むりやり指を抜くなどは逆効果です。

また、苦味成分が含まれたマニキュアや、手指用のクリーム、指キャップや手袋など、様々なグッズが発売されています。

人によって合う合わないはありますので、口に入っても問題ない成分なのかなど調べた上で活用してみるのもいいでしょう。

以前、小児歯科の先生が開催されたセミナーを受講しましたが、そのセミナーでは(確か)親が4歳の子に、口元が出ているカッパの写真を見せて、「指しゃぶりを続けるとこうなっちゃうよ」と言うと、指しゃぶりをやめられたケースがあるとのことでした。

まあ、荒治療というか、脅しと言うか…

4歳を過ぎると、想像力が発達するので、「カッパみたいな口元になったらどうしよう」と想像することができ、このケースはうまくいったようです。

また、セミナーの中でおすすめされた本がこちらです。

ポプラ社の「ゆびたこ」という絵本です。

かなりシュールでちょっとこわい内容で、効き目があるのもうなずけるかも…

歯科医院の待合に置いてありますので、興味のあるかたは見てみてくださいね。

おしゃぶりについて

海外だと、あかちゃんにおしゃぶりを与えることも多いです。

おしゃぶりをくわえることで、安心感が得られるようで、寝かしつけやぐずったときのあやしアイテムとして使えるメリットがあります。もちろん、言葉が少し遅くなるなどのデメリットもあります。歯並びへの影響も心配ですよね。ただしこれに関しては、個人差はあれど、2〜3歳までにやめれば歯並びへの影響は少ないと言われています。

やめる時は時期を決めておき、カレンダーなどで子どもにも認識させる、使用頻度を減らしつつ、その時が来たらスパッとやめることが大切です。

目の前で捨てる(ゴミ箱に入れるとそこから拾ってきちゃったりするので、そのままゴミ捨てに出してしまう)など、もう無いということ子どもにも分からせます。

親がとっておいたりすると、ぐずったときに親の心が折れてついつい出して使ってしまう…こともあるそうです。

子どもは数日は泣くことも多いですが、親の方針がブレないでいると、数日後にはおしゃぶりがないことを受け入れるようです。

我が子が小さい時に、ぐずった時に使えるかなと思い、歯並びへの影響が少ないおしゃぶりを与えてみようと試みましたが、兄妹とも気に入らなかったようで使ってくれませんでした。

最後に

今回は、指しゃぶりについて書いてみました。

お悩みが1つでも解決すればいいなと思っています。

今年も1年間ありがとうございました。来年もよろしくお願いします。

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鶏頭。花言葉は「おしゃれ、個性。気取り屋」

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