お口にチュー
こんにちは!
高知県大豊生まれ
はちきん歯科医師 「山下雅(みやび)」です。
香川県高松市「木太デンタルクリニック」で勤務しています。
バタバタしていて、かなり間が空いてしまいました…汗
明けましても過ぎ、節分も過ぎ…梅の花がちらほら咲いています。
寒い日もありますが、春を感じますね♪今年もよろしくお願いします。
みやびブログ、久々の更新です!
先日、2/17に高松市春日こども園子育て支援センターこもれびで、お子様を持つママさんに向けて歯の話をさせていただきました。
実は、人前で話をするなんて初めての機会でしたので、始まる前はもうドキドキそわそわしてとても緊張しました。聞きに来てくださったママさん達が優しい良い方ばかりで…笑いありで楽しくお話をすることができました。後半は質問タイム!リアルな悩みや、共感できるような質問もたくさん出ました。
実際に子育てをしてみると、教科書通りにいかないことだらけ。こんなん話していいんかな〜と思いながらも、ぶっちゃけ話もたくさんさせていただきました。笑
ママさん達からも、逆に「へー!!そんなこともあるんだ」!」と私もびっくりするようなお話も聞けて、大変勉強になりました。
さて、歯の相談会の中で一番盛り上がったのが、「赤ちゃんへのチュー」の話でした。
生まれたての赤ちゃんのお口の中にはむし歯菌や歯周病菌はいません。生活していく中で周りの人の唾液を通じて菌が感染し3歳頃にお口の中に定着すると言われています。
子供にはむし歯で痛い思いをさせたくない、健康な歯であってほしい、歯を守ってあげたい、そう思うママも多いと思います。
どうすれば感染を防げるのでしょうか?
予防方法としては、
- スプーンやお箸、ストロー、お皿など食器の使い回しは避ける、大人が噛んだものを与えない
食べ物についた唾液が感染の原因になります。
- 食事を冷ます時にフーフーしない
フーフーする時に微量の唾液が飛んでいます
- お口にチューは我慢、するならほっぺまで
赤ちゃんにチュー、したいです、よく分かりますがお口に直接は避けて。
こういったことに気を付けましょう。
「それなら、よーく歯みがきした直後ならチューしてもいい?」「自分はむし歯も歯周病もなっていないからチューしても大丈夫?」こう考える方もいるかもしれません。
しかし、お口の中にいる菌を完全に殺菌・消毒しきることは難しいです。(100℃以上で数秒もしくは洗剤を使えばかなり殺菌されますが、お口の中には使えないですよね。)歯みがきをどんなにしても、菌はゼロにはならないので、歯みがきをした直後なら安全というわけではないのです。
また、現在むし歯がない人=むし歯菌がゼロ というわけではありません。
むし歯になるには、
①宿主条件(歯の質、唾液量による自浄作用の強弱、唾液の緩衝能、歯並び)
②細菌(ミュータンス菌などのむし歯菌)
③糖分(普通のご飯でも糖分は含まれているが、特に砂糖使用の甘いもの)
④時間(ダラダラ食べなど)
この4つの条件がそろう必要があります。
そして、むし歯菌がいっぱいいるけれども、歯の質や唾液の量や緩衝能(また説明しますが、酸を中和する唾液の力のことです)が高いことによりむし歯になっていない人もいます。
唾液によって菌は感染しますが、歯の質は遺伝によるものが大きいでしょうし、唾液の性質までうつるかどうかは分かりません。なので、自分にむし歯がなくても、むし歯菌がゼロとは限らないので、チューしても大丈夫というわけではないのです。
かわいい赤ちゃんに思わずチュッとしたくなりますが、せめて3歳までは、子供のお口の健康のために、少しだけガマンです。私もガマンしています。笑
何か気になることがあれば、気軽に聞いてくださいね。