プラスチックスプーン事件

こんにちは!
高知県大豊生まれ 
はちきん歯科医師 「山下雅(みやび)」です。
香川県高松市「木太デンタルクリニック」で勤務しています。
すっかり秋になりました。紅葉の綺麗な季節ですね。
今回は、最近、身近で起きたドキッとするエピソードについて書こうと思います。

プラスチックスプーン事件(香川では「プラスチック」のことを「プラッチック」というようですね)
先日、息子と同い年の女の子(Aちゃん)がいる従姉妹と、祖父母の家に遊びに行きました。
午後になって、お土産のプリンがあったので、皆でおやつに食べて、解散しようということになりました。(何をいつから食べさせるか、については、個々の子育て方針にもよりますが、またいつか書きたいと思います。)

プラスチックスプーンがついていたため、自然な流れでそれを使って食べることに。1歳10ヶ月になる息子とAちゃんも、スプーンは日頃使っているので、自分でプリンが食べられるだろう、と判断しました。
子ども達が美味しそうに食べているのを見守りつつ、大人も一緒にプリンを食べました。途中から従姉妹がAちゃんの弟くんの世話で席を外しました。そして大人が大体食べ終わる頃、突然、祖母が、「なんか硬いものを噛んどる音がする!!」
え?!と思って、Aちゃんの持っているプラスチックスプーンを見ると、なんとバッキバキ…!!

※画像はイメージです

急いでスプーンを復元してみると…端っこ部分が無い!!
慌ててAちゃんのお口の中を見るも、スプーンの破片らしきものは無し…
食べかけのプリンをお皿に出して確認しても、破片は見つかりませんでした。
破片…飲み込んだ!?
でも、確認しようにも、プラスチックやからレントゲンにはうつらないし…
吐かせる!?いやいや、万が一吐かせる時に食道や喉を傷つけたらいかんし…

Aちゃんは突然の大人の様子の変化に戸惑うものの、痛がったり咳き込む様子はありませんでした。
Aちゃんのママの従姉妹は、割れたプラスチックスプーンを集めて、元の形に再現して写真を撮り、スプーンをビニール袋に入れて保管して、病院に行く準備をすべく?帰って行きました。その時の対応が、とても落ち着いていてテキパキしていて、めちゃ尊敬…!!
私もちょうどその後に用事があり、すぐに帰宅しなければいけない状況だったので、Aちゃんがどうなったかは、後で従姉妹に聞きました。

結局、病院の先生からは、唾に血が混ざっていたり、えづいたりしていなければ、自然と出てくるのを待ちましょう、と説明を受けたそうです。
Aちゃんはその後、特に変わった様子もなく元気に過ごしているそうなので、おそらくう○こと一緒に出ていったのであろうと思われます。

大ごとにならなくて本当によかったですが、最初に音に気付いた祖母、さすが…!!
というより、なんで自分、気付かんかったんかいいいいいいい〜汗、と、かなり凹みました。息子がプリンを放り投げないか心配でそればかり見ていた、と言えばそうなのですが…

子どもは想像の斜め上をいく

ネットで調べてみて、同じようなことが起きていると初めて知りました。
「まさか?!ええ?!なんで?!」、という事が、子どもと過ごしているとたくさん起こります。私たちが当たり前のように受け入れている「常識」が、子どもからすると、とても不思議なものなんだなと思えてきます。
砂場やお風呂では水を撒いてもいいのに、どうしてご飯の時や部屋の中でお茶や牛乳を撒いたらいけないの?そうよね、何でこっちは褒められて、こっちはダメなんだろうね。
私も(心と時間に余裕がある時は、笑)、子どもの気持ちになって考えて、子どもに説明したりします。
ご飯の時だって、いろんな硬さのものを食べます。プラスチックスプーンだって、食べ物じゃないなんて、噛んじゃダメなんて、知らないよね。
いつも使うスプーンに比べたら、柔らかいもんね。
…大人でも、プラスチックスプーンを噛んで割ろうとすると、そこそこ硬くて気合がいりますけどね。笑

子どもの噛む力

子どもの噛む力は、大人に比べて弱いとされています。
大人の噛む力は、成人男性が60〜70kg、成人女性が40〜50kg。一般的には、その人の体重程度と言われています。
幼児は、男女差、年齢差、個人差もありますが、3歳で14kg、4歳で15kg、5歳で21kg程度(小児歯科雑誌1992年30(3)590-597)と報告されています。3歳以下では、噛む力はもっと弱いとされています。
そのため、離乳食や幼児食は、子どもの噛む力に合うように食材の硬さや形を調整する必要があります。
ただし、柔らかいものばかり食べていると、歯応えのあるものを嫌がるようになることがあるので、プラスチックスプーンぐらい硬いものを噛めるということは、日頃からしっかりと噛んで食べる練習ができているんだなと思いますが…
ナメたらあかん♪〜ですね。

今後は、同じことが起こらないように気を付けていきたいと思います。
世の中には、分からないこと、知らないことだらけ。気になることがあれば何でも聞いてくださいね。
女医希望の場合は、電話でご予約の際に女医希望とお伝えください。

菊の花言葉は「高貴」「高潔」。色によってもそれぞれ違う花言葉があるようです。

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