寝る前にはしっかり歯を磨こう

八坂神社の秋祭り

こんにちは!

高知県大豊生まれ 

はちきん歯科医師 「山下雅(みやび)」です。

香川県高松市「木太デンタルクリニック」で勤務しています。

はー!!久っっっっしぶりのブログです!!

実は、6月に第3子を出産しまして…前後でてんやわんやだったので、サボってしまいましたm(_ _)m

ぼちぼちブログを再開していこうと思います♪

さて今回は、前回のブログで私が言った「子どものはみがきは最低1日1回、寝る前にしっかりやる」の理由について書いていきます。

最低1日1回の歯磨き

前回のブログで、「子どものはみがきは最低1日1回、寝る前に」と書きました。そう考えるのには2つの理由があります。

★プラークが歯にこびりつく前に1日1回リセットする

★寝ているときが一番むし歯になりやすいから、その前にお口の中をきれいにしておく

まずは、1つめの理由。ここで大事になってくるのが、ずばり「プラーク」です。

プラークとは

プラークとはなんぞや?食べカスのこと?

ノンノンノン!

プラーク(歯垢)は、歯の表面に細菌が付着して形成されるもので、バイオフィルムとも呼ばれます。

よく食べカスと混同されやすいのですが、プラークは細菌の塊です。 排水溝の掃除などでお目にかかる、あの表面こびりついたヌメヌメしたものと同じなのです。

排水溝の例で例えると、大きいごみは水で流すと取れますが、ヌメヌメはこすらないととれないですよね。

お口の中の大きいごみ(食べかす)は、うがいでもある程度は除去できますが、ヌメヌメ(プラーク)は磨かないと取れません。

歯みがきの目的は、このプラークと食べカスを取りのぞくことなのですが、このプラークがどのようにどれくらいの時間をかけて形成されるかがポイントです。

プラークの形成過程

  • 形成開始(数分~数時間)

歯磨き後、数分以内に唾液のタンパク質が歯の表面に付着し、「ペリクル」という薄い膜が形成されます。

このペリクルを土台として、お口の中の細菌が付着し始めます。

  • 急速な成長・成熟(約8時間~48時間):

食後約8時間程度で、細菌が増殖し、目に見えにくいネバネバとしたプラーク(歯垢)として歯面に定着します。

24時間から48時間かけて、プラークはさらに複雑な細菌の集合体(バイオフィルム)となり、粘着性を増し、歯の表面に強固にこびりつきます。

  • 歯石への変化(約2日~2週間)

この成熟したプラークを2~3日放置すると、唾液中のミネラル成分(カルシウムなど)によって石灰化(硬くなり始めること)が始まります。

1週間から2週間でハブラシでは除去できない硬い歯石へと変化します。

プラークは、最初の段階ではハブラシでも除去できる柔らかさなのですが、放置しておくとだんだんと歯にこびりついて、ハブラシでは取れなくなってしまいます。

つまり、遅くとも24時間以内にしっかりと全部のプラークを除去することが重要になってきます。

できるなら、1日2回、3回とハミガキをしてあげられたらいいですが、最低1日1回は歯をみがく、というのはこれが理由です。リセットする感じですね!!

プラークって実際どんなの?

さて、このプラークですが、本当に歯についてるの?どこについてるの?

説明だけではイメージしにくいかもしれませんね。

実感しやすい方法としては、1日の終わりに、ご自身の舌で歯のほっぺ側の表面(特にわかりやすいのは、上顎の犬歯とかかな?)をなでてみてください。

ザラザラしたり、ぬるっとしませんか?

よく分からない、というかたは、その後にしっかり歯みがきをして、また同じ部分を舌でなめてみてください。

つるっとしませんか??

このbefore afterの差、最初に舌で歯をなめた時に感じたザラザラ、ヌルヌル感が「プラーク」です。

「全く変わらないよ?」というかたは、もしかしたら、「歯をみがいているつもり」でも、実際には「歯をみがけていない」のかも…( T_T)

写真を撮ってみました!

私の息子の実際の口腔内です…めっちゃプラークついてました…

ちょっと見分けづらいかもしれませんが、赤丸のついた歯の、歯と歯ぐきの境目に注目してください。

歯みがき前は、一層の白いモヤっとした線が、歯と歯ぐきの境目に存在していて、はみがき後のほうはそれがなくなり、歯と歯ぐきの境界がくっきりして見えませんか?

この白いものがプラークです!意識して見ないと、なかなか気づきませんよね。

寝る前の歯磨き

2つ目の理由は、

★寝ているときが一番むし歯になりやすいから、その前にお口の中をきれいにしておく

です。

朝起きた時、お口の臭いがクサイと思ったことはありませんか?

寝ているあいだは、唾液の分泌が減るため、お口の中の洗浄作用や、酸を中和する作用が弱まり、細菌が増殖しやすくなります。

実はいちばんむし歯になりやすい、進行しやすいタイミングなので、その前にしっかりとプラークを除去しておくことが大切なんです。

最後に

子どものはみがき、しっかりやってあげたいけれど、そんな1日3回もできないよ…と思っているママさんへ。

できるなら、してあげたほうがいいですけれども、最低限のラインはここ、と思っておくと、少しは気が楽になるんじゃないかな、と思います。

最低1日1回、寝る前の歯みがきが大切な理由、お分かりいただけたでしょうか?

ママの心が少しでも軽くなり、お悩みが1つでも解決すればいいなと思っています。

診察で女医希望の場合は、電話でご予約の際に「女医希望」とお伝えください。診療できない曜日や時間帯があります。

また、私情により、12月までは土曜日のみ診療をさせていただく予定ですので、申し訳ありませんが、ご迷惑をおかけします。よろしくお願いいたします。

コスモス。花言葉は「調和、謙虚、乙女の真心」

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