フロスと歯間ブラシの違い

やしまーるからの瀬戸内海

こんにちは!

高知県大豊生まれ 

はちきん歯科医師 「山下雅(みやび)」です。

香川県高松市「木太デンタルクリニック」で勤務しています。

梅雨入りしましたね♪これが明けたら夏本番ですね

フロス(糸ようじ)と歯間ブラシ

2024年3月のブログ「仕上げみがきについて」で、プラークや食べかすが残りやすい歯と歯の間をきれいにするには、歯ブラシよりもフロス(糸ようじ)の方が有効だという話を書きました。

なので、今回はフロス(糸ようじ)と、よく似たものとしてあげられる歯間ブラシ、この2つの違いや使い方、種類について書こうと思います。

フロス

お口の中で隣り合う歯と歯は、多くの場合、点や狭い面積で接しています。

このすきまは大人の場合、上の奥歯で0.09㎜程度、下の奥歯で0.07㎜程度です。 日本人の髪の毛の太さは平均で約0.08㎜程度ですから、歯と歯の間は髪の毛の太さぐらいの間隔を保っている状態が正常といえるでしょう。

普通のハブラシは、毛の直径が約0.2ミリ前後。

食事をすると、歯と歯の間のすきまにもプラーク(歯垢)はつきますが、これを歯ブラシで取ることは基本的にできません。なので、歯と歯の間はむし歯になりやすい場所です。

この部位のプラークを唯一落とせるのが、「フロス(糸ようじ)」です。

使いかたは、フロスを歯と歯の間に当てて、ゆっくり左右に動かしながら歯ぐきの方向に下ろしていきます。いきなり歯ぐきの方向におろすと、歯ぐきにのめりこんで痛いので注意です。

歯と歯の接触点を超えると動きが楽になるので、また同じように左右に動かしながら歯ぐきと逆方向に上げていって外します。

対象年齢としては、子どもから大人まで皆、していただきたいですね。

フロスの種類と選び方

歯がしづらい!という方にオススメです。

右端は取っ手がついていない紐だけのタイプ。手の指に巻き付けて使うので、コツがいります。これも上手に使えるよ!というかたは、コスさまざまな種類が販売されていますが、初めて使う場合には、取っ手付きのものが使いやすいと思います。画像の真ん中の白いタイプが一番よく見かけるのではないでしょうか。迷ったら、このタイプをまず使ってみてください。

左側のピンクと水色のタイプは、奥歯のフロスがしやすいです。

なので、定番型のフロスだと奥パはNo.1です。

お子様の仕上げ磨きの時に使用するフロスとしては真ん中の白いものが使いやすいです。

お子様用のフロスも販売されていますので探してみてくださいね!

歯間ブラシ

歯間ブラシとは、名前のごとく、歯の間に使うブラシです。

「フロスや歯間ブラシでお手入れを」と、ひとくくりに言われている場合もあるのですが、こちらはみんなに使ってほしいわけではなく、使ってほしい人や部位が限られています。

使ってほしい部位は、大きく2パターンあります。

加齢や歯周病による歯肉退縮

歯と歯の間は、左の写真のように、もともとはすきまがほとんどなく、フロスでの清掃がオススメと書きました。

しかし、年齢を重ねてくると、歯周病や歯みがきのクセなどにより、歯ぐきが下がり、歯根(歯の根っこの部分)が露出する「歯肉退縮」がおこることがあります。右の写真が例です。

この場合、歯の上の方は隣の歯と接しているものの、歯ぐきに近い部分は三角形にスースーとすきまがあいている状態になってしまいます。

この、歯ぐきに近い部分の三角形のすきまは、フロスでも汚れをとれないことはないのですが、隣り合うそれぞれの歯にそってフロスを動かす必要があり、紐タイプのフロスでないとできないですし、かなりめんどくさいです。

歯ブラシもすきまに入りますが、歯の表面にブラシが直角に当たらないため、汚れが取りにくいです。

歯間ブラシなら簡単に汚れが取れます。

ブリッジ(歯のかぶせの種類)がある部位

一本の歯を失った場合、その部位の治療方法のなかに「ブリッジ」というものがあります。

両隣の歯を削り、3本つながったかぶせを入れます。この場合に、真ん中の歯がなくなった部位には偽の歯が乗っかるのですが、隣の歯とかぶせがつながっているためフロスは通せないので、この部分も歯間ブラシを通してほしいです。

ただし、歯ぐきの形は変化していきますし、無理に歯間ブラシをすると歯ぐきが下がる原因にもなりますので、ぜひぜひ歯科医院で聞いてくださいね。

歯間ブラシの種類の選び方

いくつかの種類が販売されています。

一番よく見るタイプは左端のタイプでしょうか。そして、真ん中のまっすぐなタイプもありますね。左端のタイプは奥歯にも使いやすいですが、真ん中のまっすぐなタイプは奥歯に使いにくいです。ただ、まっすぐのタイプの方が扱いやすい方もいるかもしれません。左端のタイプが扱いづらい場合、かつ、歯間ブラシを使用する部位が前歯や部分的のみの場合には、まっすぐなタイプも検討してもいいかもいしれません。

そして、先端は針金にブラシが巻き付いているタイプがオーソドックスですが、右端のようにシリコンでできているものもあります。

針金にブラシを巻き付けているタイプは、汚れが取れやすいですが、サイズの合わないものを無理やり使うと歯ぐきを傷つけて歯肉退縮の原因になります。

シリコンでできているタイプは、汚れの取れ具合は少し劣ります。そして、『やわらかくて歯ぐきを傷つけない』と謳われていますが、正直、サイズの合わないもの(特に大きなもの)を無理やり使うと歯ぐきを傷つけます。

なので、使用感は好みのタイプでいいですが、一番大切なのは、歯間ブラシを使用する部位のサイズに合っているかどうか?です。

ただ、すきまの大きさは、人それぞれ、部位によっても違うので、分からない場合は歯科医院でクリーニングのプロの歯科衛生士に聞くことをオススメします。

最後に

フロスと歯間ブラシの違い、分かりましたか??うまく伝わっていると嬉しいです。

もし、分からないことがあれば、歯科医院で相談してみてくださいね。

お悩みが1つでも解決すればいいなと思っています。

診察で女医希望の場合は、電話でご予約の際に女医希望とお伝えください。診療できない曜日や時間帯があります。

ネムノキ。花言葉は「胸のときめき、夢想、安らぎ」

Follow me!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です