くっついちゃった歯?

こんにちは!

高知県大豊生まれ 

はちきん歯科医師 「山下雅(みやび)」です。

香川県高松市「木太デンタルクリニック」で勤務しています。

昼間はまだまだ暑いですが、朝晩は涼しくなってきましたね。

今日は、先日ママ友から相談のあった「癒合歯(ゆごうし)」について書きたいと思います。

「癒合歯(ゆごうし)」って何?!

単純に言うと、「2本の歯がくっついちゃってる状態の歯」です。

あまり聞いたことがない言葉だと思いますが、すごく珍しいことではなく、乳歯では3〜4%、永久歯では0.3%の割合で発生します。

つまり、乳歯だと、25人〜30人に1人は癒合歯があるってことになります。

「歯の数が少ないかも」「歯の形がヘン」と親が気付く場合や、健診で指摘されて知る場合があります。

好発部位は前歯(特に下顎)です。

癒合歯の原因

よく分かっていません。

隣り合う歯の歯胚(歯の赤ちゃん)が、顎の中でだんだんと成長して歯の形になっていく過程で、くっついてそのまま1本の歯として生えてきたものです。

気を付けること

癒合歯自体の治療方法はありません。

が、普通の歯に比べて気を付けないといけない点がいくつかあります。

①むし歯になりやすい

2本の歯がくっついているので、その境目が溝のように凹んでいる場合があります。そこは歯ブラシが届きにくく、プラークも溜まりやすいです。

気をつけて歯磨きしましょう。凹みが大きい場合はシーラントと言って、凹みを埋める処置を行います。

②歯の生え替わりの時期にサポートが必要

歯はそれぞれ、生え替わりの時期が違います。隣り合う歯でも、違います。

歯が生え替わるという現象は、乳歯の真下に永久歯ができて、永久歯が乳歯の歯の根っこを溶かしながら生えてきます。歯の根っこがだんだんと溶けてくるので、乳歯はグラグラしてきて抜けてしまい、その下から永久歯がひょっこり顔を出す、というメカニズムです。

普通の歯であれば、ほとんどの場合はこの生え替わりが自然に行われます。

しかし、融合歯の場合は2本の歯がくっついているので、その生え替わりがうまく行われずに、乳歯がなかなか抜けなかったり、逆に早期に抜けてしまうことがあります。そのせいで、後継永久歯の生え方に問題があったり、歯列不正の原因になることがあります。矯正治療が必要になるケースもあります。

また、乳歯が癒合歯の場合、後継永久歯に先天欠如(もともと歯が無い)が見られる場合は40〜50%、永久歯が正常に2本存在する割合は40〜50%、後継永久歯も癒合歯の割合は10%程度と言われています。

歯科医院では、癒合歯があった場合、定期的にレントゲンを撮ったりして、歯の生え替わりの時期に経過観察するのか積極的に乳歯抜歯を行うのか判断して処置を行います。

歯がくっついているなんて、初めて知った時にはびっくりしますよね。

でも、決して珍しいことではないので、歯科医院で相談して、定期的な検診を行いながら対処していきましょう!

当院でも、癒合歯の対応や説明を行なっています。

気になることがあれば何でも聞いてくださいね。

女医希望の場合は、電話でご予約の際に女医希望とお伝えください。

萩の花言葉は「思案」「柔軟な精神」

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